-
アルミニウム
軽く、加工が容易で、さらに表面にできる酸化被膜のため、耐食性にも優れていることから一円硬貨やアルミホイル、缶、アルミサッシ、鉄道車両や、自動車の車体など、様々な用途に使用されています。大抵はアルミニウム合金で、アルミニウム100%なものがむしろ希な存在です。
主な合金にジュラルミンがあり、航空機材料などに用いられています。高圧輸送線にもアルミニウム線が使用されています。銅にくらべ電気伝導は劣るものの、密度が低く断面積を大きく取れる(太い)ので、総体の電気抵抗値は同等となります。材料費もほぼ拮抗します。
-
銅
現代でも鉄に次ぐ最も重要な金属材料の1つです。
現在、銅の用途の大部分は工業をはじめ、あらゆる分野においての電気器具の配線、部品、回路などがあります。これは、銅が他の金属と比べて高い電気伝導性を持つ事と、銅以上の電気電動性をもつ物質(銀)と比べた際に、コストが格段に安いことが理由です。また、他の金属の電気伝導性をはかる国際基準としても使われています。銅は銅線や銅板などの形で身近に見ることができる数少ない単体金属です。
-
黄銅
真鍮(しんちゅう)と呼ばれる事も多く、亜鉛の割合が多くなるにつれて色が薄くなり、少なくなるにつれて赤みを帯びます。一般に亜鉛の割合が増すごとに硬度を増しますが、同時に脆さも増してしまうため、配合率45%以上は実用に耐えません。
適度な強度、展延性をもつ扱いやすい合金として、約350年ほど前から広く利用されています。日本では仏具、多くの金管楽器などに多用されています(金管楽器の別名のブラス(brass)は黄銅の英名に由来しています)。また、安価で加工性が良いことから、模型材料としても多く使われています。
-
ステンレス
ステンレス(stainless)は「不錆」の意味で、一般にはステンレススチール、または単にステレンスともいいます。
ステンレス鋼は錆びにくいため、メッキ塗装をせずとも良く、屋外や湿気のある場所、科学薬品を扱う機械器具、暖房器具、構造物や鉄道車両の外面、部品に用いられています。また、ステンレス鋼は鉄に比べてはるかに酸化しにくい(電位が高い)ので普通の鋼と接続すると電触を起こします。
全般的に切削性が悪く、被削面の塑性変形による加工硬化が大きいので、セレンやリン、黄銅などを加えた快削材も利用されます。